論文の教室―レポートから卒論まで
冴えてますね |
論文系のマニュアル本は何冊か読みましたが、内容、読みやすさ、面白さともダントツでした。「頭のよい人の・・・」系の冗長さがありません。論文系の隠れたベストセラー本です。 論文界のドラゴン桜でしょうか。(こういう言われ方、嫌いじゃなさそうな著者です)
まずはこの本からどうぞ |
論文を書くたびにいつも困っている人なら、まず一度この本を読んでみることをお勧めします。大学生が陥りやすい論文に対する誤解から、どのように論文を構造的に組み上げていけばよいのかを詳しい用例と弁証形式によって解き明かしてくれます。内容も読みやすいので、論文の課題が与えられたら、論文に取りかかる前に半日でも一日でもいいのでこの本を眺めてみてはどうでしょうか?
何より楽しい |
まず何より楽しく書いてあるので、この類の本としては最後まで読むことができる可能性が高い。筆者自身もこのことを意識しているとはじめに書いている。
さて、内容であるが、懇切丁寧に論文・レポートの書き方が書いてある。曰く「論文は型が大切である」と。曰く「結論より根拠が大切だ」と。
教授からレポートの課題が出され、真っ白な状態からどうやって仕上げるのかが書かれいる。私が気に入っているのはRPG法。自分主張の強い部分、同じ主張をしている味方の分析、自分が武器を使った時の相手へのダメージ・自分へのダメージ、敵(反対意見)の武器、仲間、弱点をまるでロールプレイングゲームのように考え、レポートをまとめるという方法である。
大学生から社会人まで、論理的に文章を書くための方法がストレスなく分かる。
笑える手引き本 |
レポートはどうやって書いたらいいのか?夏休みの感想文しか書いた覚えのない新入生がまずぶちあたる壁です。しかし巷にあふれる「書き方」本はつまんないものばっかり。硬くて、当たり前すぎて読む気が失せる・・・。しかし本書はそうした教本がキライな人に最適な一冊です。ユーモアのセンスはばっちりで、でもちゃんと参考になる。本当に役立つ内容です。さすが現場の先生だけあって、学生の考えてること(面倒くさいけど、しゃーねーから書くか)なんてぜーんぶ、お見通し。とりあえず、例として書かれたレポートの形式を真似るだけでも、立派に賢く見えるレポートが書けるはず。まずは「真似る」、そしてちゃんと「勉強したふり」ができる、そうするうちに、本当に勉強することになります。すると、勉強って面白いかも?と(うまくいけば)思えるかもしれません。表紙イラストもなんだかとぼけていて、教本らしからぬところも良し。
買って損はありません |
昨年から社会人学生として大学の勉強を始めましたが、まずぶち当たった壁が「レポートが書けない」という問題です。
学生時代に読書感想文のような作文が大の苦手だった私は、どうやって400字詰め原稿用紙を10枚も書けばよいのかと途方に暮れていました。
しかし、この本を読んで読書感想文とレポートはまったく別物であることを知りました。
このように、レポート・論文の書き方を全く理解していなかった私ですが、今後はまともに書けそうです。
内容的にも、痒いところに手が届くような分かりやすく詳しい内容となっていますし、筆者のユーモアも読んでいて飽きさせません。
あまり本を買うことがない私ですが(溜まる一方なのでたいていは図書館で済ませます)、本書は手元に置いておきたい一冊です。