NHKスペシャル 映像の世紀 SPECIAL BOX
値段以外はほぼ完璧。 |
僕はお役所嫌いなんで、NHKもあんまり好きじゃないんですが、この作品の出来のよさには感嘆せざるをえません。集めてきた資料の貴重さ、珍しさもさる事ながら、重みのある音楽、淡々と事実のみを伝えるナレーション、映像の間に挿入されるその時代に生きた人々の手記や言葉、編集のセンス、どれをとっても非常にいいです。まあ、資料はどれも海外からの借り物っていうのは仕方がない事ですね。
全編を通じて描かれるのは、人類の栄光と破滅です。経済的繁栄と、その後の戦争。その繰り返しです。戦争の場面では、ショッキングな映像も多々でてきます。人を殺すためだけに作られた兵器の、あの外見のカッコよさと、その後の死体ゴロゴロの映像との間のコトラストは凄いですね。科学技術は進歩しても、人間はまるで進歩していてない…。人間(僕を含めた)のどうしようもない愚かさを映像で突きつけられる説得力のある作品です。
ただし、値段が高すぎですね。。この値段じゃ、経済力があるご年配の方しか購入できません。僕はこの作品は小中学生にこそ見せるべきものだと思っていますんで、そこを差し引いて星四つです。
子供への教育等にも使えます |
NHK特集で放送されたものDVD化したもの。
冒頭、映像技術が19世紀末期に発明、実用化されたシーンから始まる。
まさに冠通り、20世紀は映像の世紀と言っていいだろう。本DVDは、二度の世界大戦、ヒットラーらのファシズムの台頭や、ロシア革命、ベトナム戦争、アジア独立、これを見れば大まかな20世紀の歴史を学習できるはずだ。
大人が見ても面白いし、中学生以上の歴史の学習にも最適であろう。公正な観点から、第三者の視点に立ち歴史を見つめている。
第9集が圧巻。 |
他のレビュアーの方々もおっしゃるように、これはドキュメンタリーとして最高の作品だが、その中でも白眉といえるのが「第9集、ベトナムの衝撃」だろう。
キング牧師の感動的な演説、兄に続いて大統領の座を目前に暗殺されるロバート・ケネディ、海へ破棄される米軍のヘリコプター、シカゴのデモで警官に弾圧されながら「We Shall Overcome」を歌う女性。
加古隆の「パリは燃えているか」をバックに、どのシーンを見ても涙が止まらん。
価格の点はさておいて |
映像の世紀が放映されていた当時にVHSテープに録画しておいて,それ以来,繰り返し視聴してきたため,テープが擦り切れ状態で画面の同期が外れたりするようになった.そこで,今回,高価とは思ったがDVD SPECIAL BOXを購入した.NHKエンタープライズと値引き交渉をしてもしょうがないので,ここで手を打った.多くのレビューアが指摘しているように,この作品は数多あるNHKスペシャルの中でも至高の作品であると確信する.
しかし,第1集を観ていると,ある部分で急に違和感を覚えた.その部分とは,舞踏家イサドラ・ダンカンに扮する役者が帝政ロシア時代の映像を背景に踊るシーンである.おかしいと思いオリジナルのVHSテープで同部分を確認したところ,原因が判明した.放映時にはバックミュージックがショパンの軍隊ポロネーズだったが,DVDでは別の曲にすり替えられていたのである.軍隊ポロネーズはかなり調子の強い曲なので,結局このシーンが平板な間伸びしたものになってしまい,作品の価値を損なってしまっていると感じた.これが☆1つ減の理由である.
購入前に,NHKエンタープライズに,DVDコンテンツが放送当時そのままのものであるという確認をとった上でのことであったため,少し落胆させられた.しかし,だからと言ってそれが,この作品を至高の地位から貶めるものでは決してない.
NHKの放送番組は,視聴者からの受信料で作成されていることは言を待たない.言い換えれば,NHKの番組は国民の(受信料を負担している人々の)共有財産である.それを,勝手に改竄していいのだろうか.勿論,著作権に関して,放送,通信,パッケージメディアで異なる扱いを受けることは承知している.しかしこれは特に優れた作品であるため,敢えてNHKに対して一考を要請したいと考える次第である.
すばらしい作品、しかし価格が |
こんなすばらしい作品を多くの人に見てもらいたいと思います。
しかし、こんな高額では一般の人は手が出ません。残念です!
二次加工の作品なのでもっと安価にして多くの人々に普及してほしいと思います。社会性があってこそNHKの存在価値があるのではないでしょうか。